マッチングアプリのプロフ、冒頭2行で足切りされている ― 3秒で判断される構造を逆手に取る
霧崎アカネ
「はじめまして。都内で営業をしている28歳です」
この冒頭で始まるプロフは、攻略サイトのお手本10本中7本に入っていた。つまり、この冒頭をコピーした男のプロフは、他の7割と同じ書き出しから始まっている。
女性がプロフを読む時間は3秒だ。3秒で「続きを読むか」「左にスワイプするか」を決める。その3秒で見えるのは冒頭の2行だけ。
冒頭2行が「はじめまして。都内で〇〇をしています」なら、3秒後にスワイプされている。
なぜ冒頭2行で決まるのか
マッチングアプリのUI構造を思い出してほしい。
一覧画面では写真とプロフの冒頭だけが見える。タップして全文を読むのは、冒頭に引っかかった場合だけだ。冒頭で引っかからなければ、どれだけ良い内容を後半に書いていても読まれない。
つまりプロフは「冒頭2行で足切りされ、全文で判定される」二段階構造になっている。足切りを超えなければ、全文のクオリティは一切関係ない。
死亡する冒頭パターン
攻略サイトの「お手本」を診断にかけて分かったNG冒頭のパターンは3つ。
パターン1:履歴書型
はじめまして。都内でIT系の仕事をしている28歳です。
これは履歴書の冒頭だ。相手は履歴書を読みたくてアプリを開いていない。年齢・職業・住所は基本情報欄で既に見えている。冒頭でもう一度書く意味がない。
パターン2:社交辞令型
プロフィールを見ていただきありがとうございます!
丁寧ではある。しかし情報量がゼロだ。3秒のうち1秒をこの一文に使ったら、残り2秒で判断される情報量がさらに減る。
パターン3:言い訳型
アプリ初心者で不慣れですが、よろしくお願いします。
不慣れであることを先に言う必要はない。初心者宣言は「期待しないでください」と同義だ。
足切りを超える冒頭の作り方
原則は1つ。冒頭にエピソードを置く。
Before
はじめまして!都内でIT系の仕事をしています。趣味は映画鑑賞とカフェ巡りです。
After
先週末、三軒茶屋で見つけた焙煎所のエチオピアが当たりだった。次は蔵前を攻めたい。
後者は「カフェ巡り」という趣味を、行動と固有名詞で見せている。3秒で「この人、ちょっと面白そう」と思わせる情報がある。
もう1つ。
Before
友達に勧められてアプリを始めました。出会いがなくて…。
After
日曜の朝、誰もいない代々木公園を走ってから近くのベーカリーでクロワッサンを買う。この習慣が3年続いている。
「出会いがない」というネガティブ情報の代わりに、日常の具体的な景色を見せている。この人と休日を過ごしたらどうなるか、相手が想像できる。
冒頭を変えるだけでいい
プロフ全体を書き直す必要はない。冒頭2行だけを変える。
手順:
- 今のプロフの冒頭2行を確認する
- 「はじめまして」「ご覧いただき」「アプリ始めました」で始まっていたら、その2行を削除する
- 代わりに、先週やったことを1つ、固有名詞を入れて書く
- それを冒頭に置く
全体の修正は後でいい。まず冒頭だけ変えて、マッチ率の変化を見る。
冒頭の先にある壁
冒頭を直してマッチ数が増えたとしても、会ってから2回目に繋がらない場合がある。それはプロフの問題ではなく、デートの問題だ。
まずは冒頭の足切りを超えること。その先の話はその先で考えればいい。
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自分の冒頭が足切りラインを超えているか、10秒で分かる。