マッチングアプリの量産型プロフから抜け出す方法 ― 「普通に良い」が一番マッチしない

霧崎アカネ

「普通に良いプロフだと思うんだけど、なぜかマッチしない」

これを言う男のプロフを10本集めて並べたことがある。10本とも、ほぼ同じだった。

冒頭は「はじめまして!都内で〇〇をしています」。趣味は「映画、旅行、カフェ巡り」。性格は「周りからは明るいと言われます」。締めは「気軽にいいねしてください」。

1本1本は破綻していない。文法も正しい。失礼な表現もない。だから書いた本人は「普通に良いプロフ」だと思っている。

問題は、100人が同じ「普通に良いプロフ」を書いていることだ。

なぜ量産型になるのか

原因は明確だ。攻略サイトの「お手本」をコピーしている。

「マッチングアプリ プロフィール 例文 男性」で検索すると、上位10件の記事が出てくる。どの記事にも「お手本プロフ」が載っている。そしてどの記事のお手本も、構造が同じだ。

  1. 挨拶
  2. 職業
  3. 趣味
  4. 性格
  5. 締め

この5要素を順番に埋めていくと、全員が同じプロフになる。テンプレートが同じだから、出力も同じになる。当然の結果だ。

自分もそうだった。omiai、pairs、tapple、withの4つを使っていたとき、プロフは量産型寄りだった。攻略記事を参考にして書いたから、他の男と同じ構造になっていた。それでも8人とマッチしたのは、写真とメッセージで差がついていたからだと思う。プロフ単体の力ではなかった。

量産型プロフの診断結果

攻略サイトで「良い例文」として紹介されているプロフを、そのまま診断にかけてみた。

はじめまして!都内でIT系の仕事をしています。趣味は映画鑑賞とカフェ巡りで、休日は友達と出かけることが多いです。明るい性格だとよく言われます。気軽にいいねしてください!

結果:マッチ期待値32%。プロフ分類「量産型テンプレ男」。

致命的欠陥は3件。固有名詞ゼロ、自称ワード(「明るい性格だとよく言われます」)、受動的な締め括り(「気軽にいいねしてください」)。

ネットで「良い例文」として出回っている時点で、数千人がコピーしている。良い例文をコピーした結果が量産型だ。

量産型から抜け出すために変えるのは1箇所だけ

全体を書き直す必要はない。固有名詞を1つ入れる。 それだけで量産型から1歩抜け出す。

Before

趣味は映画鑑賞とカフェ巡りです。

After

先月リバイバル上映でゴッドファーザーを観て、帰りに三軒茶屋の焙煎所でエスプレッソを飲んだ。こういう休日が好き。

変えたのは「固有名詞を入れた」だけ。趣味は同じ「映画とカフェ」だ。しかし情報量が全く違う。

「ゴッドファーザー」と「三軒茶屋の焙煎所」が入ったことで、この人にしか書けないプロフになっている。100人中99人の「映画とカフェ」とは違う1本になった。

固有名詞の見つけ方

「固有名詞を入れろ」と言われても何を入れればいいか分からない場合、以下の3問に答える。

  1. 先週末に行った場所の名前は? — 店名、公園名、駅名。どれでもいい
  2. 最近見た映画/読んだ本/聴いた曲のタイトルは? — 1つだけ
  3. 冷蔵庫に今入っている、自分で買った食材は? — 「鶏むね肉」ではなく「成城石井のハリッサ」のような固有名詞

この3つのうち、一番「自分っぽい」と思うものをプロフに1つ入れる。

量産型を脱出したあとの壁

固有名詞を入れて量産型から抜け出しても、冒頭2行で足切りされているなら読まれない。冒頭 → 固有名詞 → 自称ワードの削除の順で直すのが効率的だ。

そしてプロフを直してマッチ数が増えても、会ってから2回目がないなら、それはプロフではなくデートの問題だ。

まずは量産型から抜け出す。1つの固有名詞を入れる。それだけでいい。


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